左右に顔を向けられない首の痛み

首の痛みについてのレポートです。

 

「首のつけ根が痛い。」

「上を向くと首の痛みが強まる。」

「首の痛みで顔を左右に向ける動きが制限される。」

「特に左を向きにくい。」

 

首のこの部分の痛みを訴えての来院です。

聞けば、特に思い当たる原因もなく2週間ほど前から痛みあり、治る気配がないので来院。

 

整形外科も受診して「骨には異常なし」とのこと。

 

そうなると問題は、筋肉や靭帯の可能性が高くなります。

それに加え、関節が正しい位置で可動出来ていない運動機能障害の可能性があります。

 

確認してみます。

 

動かしてもらうと痛みは再現されます。骨で言えば、下部頚椎のあたり。

押してみると痛みは再現されません。

 

周辺の筋肉を探ってみます。

 

肩甲挙筋、僧帽筋に硬結はあるものの、痛みを再現できるポイントはありません。

 

頚部の前面はどうでしょうか。

 

左の胸鎖乳突筋を摘まんでみますと・・・
「痛い!!!」
すごい圧痛と硬結です。

 

自覚症状のある部分には、痛みが再現されませんが、これだけの反応する部分は原因になっている可能性は高いです。

 

胸鎖乳突筋はこの筋肉です。

どうやら、この胸鎖乳突筋が問題を起こしている可能性があります。

 

胸鎖乳突筋を施術してみます。

 

筋肉を押さえながら首を左右に痛みのない範囲で3往復動かしてもらいます。

押さえる場所を変えて、もう1セット。

また、押さえる場所を変えて、もう1セット。

 

動きを確認してもらいます。

 

「あれ!?さっきより動きます!」

「さっきより全然、痛くない!」

 

胸鎖乳突筋で合っていたようです。

 

この筋肉の緊張が高まりすぎた結果、関節運動の協調性を乱して痛みを引き起こしていたようです。

そのストレスポイントが痛みのある下部頚椎だったのでしょう。

 

ここでもう一つ考えなければいけないのが

「なぜ、胸鎖乳突筋の緊張が高まったのか?」

ということ。

 

姿勢を観察してみます。

 

頭部前傾がみられます。

これが頭部前傾姿勢です。

この姿勢は、先ほどの筋肉を含めた首の筋肉の緊張を高める原因になります。

これが知らない間に胸鎖乳突筋の緊張を高めていた可能性があります。

 

このような姿勢は、日常生活での過ごし方で徐々に作られていく要因です。

つまり、日々リセットするためのケアが必要ということです。

 

ホームケア用の運動療法と患部の消炎が図られるまでの通院の指導でその日の施術は終了となりました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!