肩関節の構造と特徴
2018年2月9日
「肩関節」というと一般的には、肩甲骨と上腕骨が連結している部分だけを想像しがちですが、それは「肩甲上腕関節」と呼ばれる肩関節の一部だけのことです。
本来の「肩関節」はこの関節のほかに4つの関節を加えた、5つの関節で構成されています。
肩関節を構成する5つの関節
- 肩甲上腕関節
- 肩鎖関節
- 肩甲胸郭関節
- 胸鎖関節
- 肩峰下関節
このような構造のため「肩関節」は他の関節にはない様々な方向への複雑な可動性を可能にしているのです。この中で代表格といえるのが「肩甲上腕関節」です。この関節は大きな球状の形をした上腕骨骨頭とそれより小さな受け皿のような形をした肩甲骨の関節窩により形成され、可動性に富む一方で、安定性に乏しいという機能的特徴があります。
この関節を安定させる役割をしているのが“関節包”“靭帯”“筋肉”などの軟部組織です。ケガでは、これらの軟部組織を痛めますが、肩関節のこのような機能的特徴のため、安定性を保ちにくいので、治りにくいのです。
また「肩関節」は、このように複雑に構成されているため、一か所でも問題が起こると全体のバランスが崩れて、複数個所に問題を発生させやすい関節でもあります。
上記のことから肩に不調がある場合は、早めに対処することが重要です。