痛みに対する施術

毎日、いろんな症状を抱えた人が訪れます。

そのなかで最もの多い症状は、「痛み」です。

そこで今回は「痛み」に対して、あおし整骨院ではどのようにアプローチしているのか、痛みの種類別に紹介していきたいと思います。

痛みの種類

ひとくちに「痛み」といってもいくつかの種類に分けることができます。

急性痛

動かすとかなり痛む、灼熱感、ズキズキとうずく感じ

例)ぎっくり腰、寝違い、打撲、初期の捻挫・肉離れ、初期の腱鞘炎、関節炎など

慢性痛

伸ばすと楽、張った感じ、運動などで軽減、約半年~1年以上経った症状

例)一般的な腰痛、肩こり、関節痛など

自律神経からくる痛み

ストレス、内部環境の変化などで悪化

例)自律神経が関係する内臓痛、月経前の腰痛、のぼせからくる頭痛、肩こりなど

神経痛

冷え、疲労、身体の角度で悪化

例)ヘルニア、冷え性、筋肉の圧迫、糖尿病など

痛みの生理的作用

種類分けの次に、その症状がどのような生理的作用で痛みを引き起こしているのか簡単に説明します。

急性痛

なんらかの原因で組織が損傷した場合に起こる防衛反応です。組織が壊れると、ヒスタミン、セロトニン、ブラジキニン、プロスタグランジンなどを放出します。これが炎症を引き起こします。炎症部位は赤く腫れ、熱感をおび、激しく痛みます。

慢性痛

痛みやコリが長く続くと循環障害がおき、結合組織の増殖や筋膜の肥厚などが生じます。また、筋肉がオーバーワーク(過度に使いすぎ、長時間同じ姿勢など)の状態に陥ると筋肉に異常な緊張や攣縮が起こり、循環障害や酸素欠乏、疲労物質の蓄積という悪循環をきたします。

自律神経からくる痛み

主に精神的ストレスなどが長く続くと、視床下部は下垂体より副腎皮質刺激ホルモンを分泌し、自律神経に作用します。その影響で血圧上昇、胃酸分泌増加、血糖上昇、胃の血流低下、胃酸分泌亢進などが起こります。

神経痛

何らかの原因(圧迫、冷え、刺激、疲労など)により、神経が異常興奮している状態。

あおし整骨院の痛みに対する施術方法

当院ではいくつかの施術方法や治療機器がありますが、はたしてどの症状にどの治療機器やどの手技療法が適しているのか非常に悩むところです。教科書的に「この症状にはこの治療法」と症状のみで判断するのではなく、その方の性格や体質なども十分考慮しながら施術していく必要があります。

ここでは大まかな考え方で各痛みに対する施術方法をご紹介していきたいと思います。

急性痛

炎症を起こしている物質の排除や傷ついている筋肉などの組織の再生を促すことが急性痛のときに必要な施術です。

これには微弱電流(マイクロカレント)治療器が非常に有効です。微弱電流治療器を導入する前は、主に低周波治療器などを用いていました。これでも治療の程度は決して低くはありませんでしたが、微弱電流治療器を使うことで5日ぐらいかけなければとれなかった痛みが、2日ぐらいでとれるという具合で痛みを早く鎮められるようになりました。

微弱電流治療器の特徴として刺激が非常に少ない(ほぼ何も感じない)ので、術後のストレスがほとんどありません。急性の人は激しい痛みのため、体力が落ちている場合が多く、低周波の刺激だと人によって重だるくなり、逆に悪化したように感じられるケースもあります。

熱感が強いのでできるだけ安静にして患部をよく冷やします。運動、お風呂、アルコール、辛い物などの刺激物は熱になるので避けたほうがいいです。刺激のあるマッサージなども行いません。

慢性痛

筋肉の攣縮による硬さをとるためにハイボルテージ(高電圧)治療器を使います。超音波、超短波、筋肉リリースなどの手技療法なども組み合わせていきます。

これらの治療を単独でも効果が見込めますが、組み合わせることで、より効果的なケースが多いです。

ここでも微弱電流(マイクロカレント)治療器は有効ですが、慢性症状で来院される方のほとんどは、痛みが軽減したとしても「何らかの刺激がないと効いた気がしない、物足りない」など、いわゆる「ほぐしてもらった」「伸ばしてもらった」という満足度が得られないといまいちな反応のことが多いので、最初からすすめることはあまりないです。

慢性症状には、生活環境や習慣が関わっていることが多いので悪影響になっていることは、なるべく改善できるよう努力していただく必要があります。

自律神経系の症状

不定愁訴が大変多く、治療の解釈も治療者によりさまざまです。当院では、微弱電流、超短波によって自律神経に働きかけています。

微弱電流を使った際の脳波を調べる実験では、α波がよくでることが知られています。このα波は特に身体がリラックスしたときに発生する脳波ですが、自律神経からくる痛みの人の多くはこのα波がうまく出ていない人や出ている時間が少ない人に多いという報告もあります。

したがって微弱電流を使うことによってα波を誘導することができれば、自律神経からくる症状に有効ではないかという考えです。

超短波は、深部熱を発生させます。体の深部にまで達することのできる超短波の振動エネルギーは、毎秒2,700万回です。その振動により、体内で温熱効果が生じ、血行をよくし、身体の働きを活発にします。

この作用により、自律神経の働きも正常化させて、症状改善に導くという考えです。

しかしながら、自律神経による症状は個人差もありますが、比較的長期の施術を要することが多いので、数回の施術で改善を望むには無理があります。

また、自律神経による症状の場合、刺激の強い施術は刺激自体が自律神経のストレスを高めてしまい、かえって悪化してしまうケースもあるのでなるべく避けます。

神経痛

圧迫をとる意味で超音波、ハイボルテージ(高電圧)治療器、筋骨格調整を使います。冷えをとる意味では超短波を使います。マッサージのような手技療法は神経痛の痛みの程度によって使い分けます。

しかし、単純に神経痛といっても、その神経痛を起こしている原因が何なのか、まず見極める必要があります。最初の問診の時点で痛みが非常に強く、安静時痛や夜間痛などがあり知覚、運動麻痺がある場合は病院での精密検査をお勧めします。筋肉疲労による圧迫、冷えなどからくる神経痛でなどは数回の施術で改善していくことが多いです。

また、神経痛で来院される方の中にはすでに病院での検査にて、ヘルニアや狭窄症などと診断され、痛み止めや牽引などを受けたが、良い結果が出ず、民間療法を試しに来たという方が結構いるようです。

実際、当院にも「病院で治療を受けたが、おもわしくなく、最終的に手術を勧められたが手術が嫌なので来院した」という方も一定数います。

こういった症状の方でも民間療法が有効な場合もあり、トライしてみる価値はあると思います。しかしながら完治まで至るには時間も施術回数もかかるので長期的なビジョンで通院が必要です。

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